履歴事項全部証明書は「登記事項証明書」という大きな枠組みに属します。登記事項証明書というのは、登記簿謄本をコンピュータ処理で電子化した ものであり、機能的には登記簿謄本や登記簿抄本と同じです。履歴事項全部証明書は登記簿謄本に相当します。
この履歴事項全部証明書、昔ながらの登記簿謄本 という呼称で呼ばれると言うか、むしろ、登記簿謄本と呼ばれることの方が多いぐらいです。ですので、履歴事項全部証明書=登記簿謄本と思いこんでいる人が多いのですが、実は、履歴事項全部証明書と登記簿謄本は別物です。
そもそも、謄本とは、原本の内容をそのまま全部写しとった文書のことです。コンピュータ処理で電子化された登記事項証明書系の履歴事項全部証明書 は、原本の内容をそのまま全部写しとった文書ではなく、コンピュータが処理しやすい文字データに打ち直し、記憶させ、プリントアウトしたものである点で謄
本ではありません。
しかし、ご心配なく。 履歴事項全部証明書と登記簿謄本は違うものであるとは言え、行政機関が混乱するほど同じ機能を提供するもので、混同したとして何の罪にも問われません。
ここに面白い例を1つ。
総務省のホームページに「登記簿の謄本の正しい名称(登記事項証明書)の周知徹底」というのがあります。(平成20年12月28日現在存在確認) 税務署の書類に「登記簿謄本」が必要と記載されていたので法務局に登記簿謄本を取りに行ったが、法務局では登記簿謄本の案内がなく登記事項証明書と呼んで
お り混乱したという問題が生じ、その対策を取った旨の内容です。
このタイトルでは「登記簿の謄本の正しい名称が登記事項 証明書である」と言っているようなものですが、それは誤りです。 登記簿の謄本の正しい名称は、決して登記事項証明書ではありません。
登記簿の謄本と登記事項証明書は同じ役目を果たす別物 の書類です。
総務省ですら、このような誤りを犯しているぐらいですから、一般民にとって、登記簿謄本と登記 事項証明書の違いを正しく理解することが困難なものであることがうかがい知れるというものです。
(翻訳会社ソリュテックの販売代理店翻訳サービス合同会社のブログ記事 履歴事項全部証明書と登記簿謄本 より)
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